Behind Glowa #14|なぜ「Glowa」なのか

あたたかく、また帰ってきたくなる場所を

レイアウトを考えはじめた頃。
図面の中に“理想の空間”を描こうとする作業の中で、私は改めて、
「この場所で、どんな医療を届けたいのか」を考えていました。

そして、そうした“届けたい思い”を言葉にしていく作業と並行して、もうひとつ、大きなテーマと向き合っていました。

それが、クリニックの名前をどうするかということでした。

まず浮かんできたのは、「あたたかい空間」や「また来たいと思えるような居心地」を、
きちんと言葉で表せる名前にしたい、という思いでした。

どこかほっとできる、
自宅に帰ってきたような、そんな落ち着きのある空間。
美容医療という少し特別な体験をする場だからこそ、その人の日常に自然と馴染むような、静かな安心感のある場所でありたいと思ったのです。

そんなイメージが、名前にもにじんでいてほしいと思ったのです。

言葉を探す中で出会った、“Glow”

そのイメージを一言で表せる言葉がないかと調べていたときに、ふと目に留まったのが、“Glow”という単語でした。

Glow――
直訳すれば「光る」「輝く」ですが、そこには
「あたたかくやわらかい光」「満ち足りた表情」「幸福感」といったニュアンスも含まれています。

この感覚が、自分の中でとてもしっくりきました。
ああ、これかもしれない。
そんな風に感じたのを、今でも覚えています。

“Glow up”というもうひとつの意味

さらに調べていくうちに、glowにはもう一つ、最近のスラング的な意味があることを知りました。

“Glow up”――
これは“Grow up(成長する)”と掛けた言葉で、
外見や雰囲気、内面まで含めて“垢抜ける・変化を遂げる”という意味合いを持ちます。

海外では“Glow up challenge”といって、
若者たちが過去と現在の写真や動画を並べて、
自分の変化をポジティブに発信する文化もあるようでした。

それを知ったとき、Glowという言葉が持つ“あたたかさ”と“変化”の両方が、
美容医療の持つ力とどこか重なる気がして、ますます魅力を感じるようになりました。

そして立ちはだかった、商標の壁

しかし現実的な問題もあります。
この名前をクリニックとして使えるのか?
それが、次に立ちはだかった課題でした。

クリニック名は、商標として登録できなければ安心して使うことができません。
誰かがすでに登録していれば、似た名前でも使えないことがあります。

調べてみると、「GLOW clinic」という商標がすでに存在しており、たとえ「Glow beauty clinic」など少し変えたとしても、
類似と判断されて登録できない可能性があるという回答をいくつかの無料調査会社から受けました。

Glowを生かしながら、独自性を

そこで考えたのが、Glowを生かしながらも、独自性のある造語にできないかということでした。
造語であれば、商標としても通りやすくなる。
そんなアドバイスも参考にしながら、いくつかの案をメモしていきました。

たとえば、Glowé(グロウエ)
見た目もおしゃれで、響きもいい。
けれど「Chloé(クロエ)」というファッションブランドが頭をよぎり、
どうしても独自性に欠けてしまうと感じました。

何より、美容医療の名前として定着させていくには、
もう少し軸の通った意味を持たせたいと思いました。

Glowaという響きに込めたもの

最終的にたどり着いたのが、Glowa(グロワ)という造語です。

glow(光)+ wa(和/調和)
あたたかい光に包まれながら、自分らしく整っていく。
そんなイメージが、この言葉には自然と重なりました。

Glowa = 光と調和。

響きとしては、日本語で発音すると少し言いにくさもあります。
(実際、最初のうちは自分でも「ちょっと不思議な音だな」と思っていました)

でも、逆にそれが耳に残る、覚えてもらいやすい名前になるかもしれないとも思いました。

今ではすっかり自分の中にも馴染んでいて、
この名前以外はもう考えられないような気がしています。

名前にも、届けたい医療のかたちを

「Glowa」という名前には、
自分らしく輝いていけるようにという願いを込めました。

それは一時的な変化ではなく、
あたたかさや穏やかさの中で、少しずつ整っていくようなもの。
そんな過程に、そっと寄り添える医療でありたいと思っています。

そしてその願いは、患者さんだけでなく、
この場所に関わるスタッフや、自分自身にも向けたものです。

名前というのは、何度も口にするものだからこそ、そこに込めた想いが、日々の行動や選択に少しずつ影響を与えていく気がしています。

言霊のように。
「Glowa」という言葉が、そんな存在になっていけばと願っています。

クリニックの世界観については、こちらのページにもまとめています。

次回予告

次回はまだ決めていませんが、
書いてほしいテーマなどあれば、ぜひコメントで教えてください。
いつも読んでくださって、ありがとうございます。

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